2015年05月16日

がんの知識|抗がん剤(薬物療法)の知識(5)


●貧血

大きく分けて2つの原因で起こります。1つは「血液を作る場所」つまり骨髄が抗がん剤の影響で機能低下し、赤血球などを極端に減少させるものでした。もう1つは消化器系などの粘膜が不足する事で管がむき出しとなり、食べ物などが通過する度に傷付いて徐々に出血が拡大するものです。

めまいやふらつき、息切れやだるさを感じたら主治医に申し出て下さい。出血している場合はまず止めなければなりません。いずれにしても抗がん剤治療を受けている間は改善が見込めないので、悪化すれば輸血と言う手段が取られる場合もあります。

●血が止まらなくなる

私たちの体は、損傷した箇所が出来ると、血液中に含まれている血小板が駆け付けて、一斉に積み重なって傷口を塞いでくれています。しかし、抗がん剤治療によって血液が減少してしまうと、この血小板の量も極端に少なくなってしまうのでした。

治療前ならたちまち止まっていた筈の血が流れ続けたりします。傷口を塞ぐ血小板が集まらないからです。傷口が開いたままであると言う事は、細菌やウイルスが侵入しやすい状態でもありました。血液の減少で、それらを迎え撃つべき白血球や好中球も減少しています。ほんのわずかなケガが、あなたを肺炎などの危険にさらしてしまうのでした。

歯ぐきを傷付けない柔らかい歯ブラシを使う以外にも、体毛や鼻毛を抜く(脱毛しない場合)、深爪をする、などは無意識に行う事が多いので注意が必要でしょう。日常生活の中でも転倒や衝突によるケガ、調理(切り傷・やけど)や作業によるケガにも細心の注意を払って下さい。ご家族様や勤務先の方にも事情を良く理解して頂き、鋭利な物を手にしない、あるいはケガの怖れのある作業には従事しないなどの対策も取っておくべきと考えます。

※出血の怖れのある性行為も、抗がん剤での治療中は好ましくありません。

●脱毛

抗がん剤の種類や量、組合せや患者さんの体質などによって個人差があります。ただ、抜けるのは頭髪ばかりではありません。眉毛もまつ毛も、わき毛も陰毛も、全身の毛が抜け落ちてしまうのでした。女性の場合、ある程度の覚悟はしていても、精神的に受けるダメージは大きなものとなるでしょう。しかし、問題は見た目ばかりではないのでした。

毛で被われている部分には、被われている理由があるのです。毛髪は外的な衝撃や紫外線から脳を護る役割を担っています。陰毛も生殖器を保護してくれているのでした。眉毛やまつ毛は、大切な瞳に異物や汗が侵入しない様にガードしてくれています。これらの機能も、脱毛と共に失われてしまうのでした。

女性ではなくても、外出時には帽子をかぶる、汗を拭うハンカチやハンドタオルを用意する、などの対策が必要です。くどいようですが、抗がん剤の治療中は大いに「臆病な小心者」でいて下さい。後の後悔先に立たずにならないよう、しっかりとご自分の心と体を護る工夫が必要なのです。

posted by 風と空 at 09:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 抗がん剤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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