2014年11月13日

がんの知識|ホスピス(緩和ケア)病棟


譫妄(せんもう)とは…

錯覚や幻覚が多く、軽度の意識障害を伴う状態。アルコールやモルヒネの中毒、脳の疾患、高熱状態、全身衰弱、老齢などに見られる。(広辞苑)

ホスピスでの日常的な光景として、脳への転移(メタ・metastasis)による譫妄があります。幼児の様にふるまったり、いきなり大声で怒鳴り散らしたり、中にはテレビ台の上によじ登ったりする患者さんもいるそうです。

弄便(ろうべん)と言う言葉はご存知ですか。

読んで字のごとし、自分の便を弄(もてあそ)ぶ事を指しています。まさかと思われるかも知れませんが、大きな玉に丸めて、枕の脇に並べる患者さんも珍しくはありません。

そんなすさまじい終末期医療の現場がホスピス病棟なのです。

いいえ、もちろん一部の患者さんたちが壮絶なのであって、安らかに天寿を全うされる方も大勢おられます。ご自身の望む穏やかな最期を迎えられるように、専門病棟への入院と言う形で緩和ケアを受けるのです。自然、余命が僅かな末期のがん患者さんが中心となっていました。独立した建物である場合や、院内のフロアを区切って充てている場合もあります。常に満床のホスピスもありますので、予め見学をするなどして、その状況を確かめておく方が賢明と言えるでしょう。

治療が目的の入院ではありません。

あくまでも、あなたらしい日々を過ごす為の選択肢です。性質上、個室が大半を占めていました。余命三か月以内の宣告がなければ、入院できないホスピスもありました。病院によって受けられるケアにも差異がありますので、ご自身のQOLに合ったホスピスを選ぶべきであると考えます。

チャプレンと言って、あなたの心の声に耳を傾けてくれるキリスト教の聖職者の訪問を受けられる病院もあるのです。

ただ、勘違いはされないで下さい。死ぬ為だけの場所ではありません。適切な緩和ケアを施されて、退院される患者さんも沢山いらっしゃるからです。

辛い自分を我慢する時代ではなくなりました。前向きな気持ちで、せっかくの緩和ケアを受けられてみてはいかがでしょうか。
タグ:譫妄 終末期
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2014年11月12日

がんの知識|緩和ケア


QOLをご存知ですか

クオリティー・オブ・ライフ、直訳すれば「生活の質」ですね。入院されているのか通院されているのかに関わらず、現代では「あなたらしく暮らせる」事が重視される様になって来ました。これに対して支えるのが緩和ケアなのです。

緩和ケアは終末期の患者さんが受けるもの。そう考えてはおられませんか。

今は早い段階から皆さんが利用されています。確かに当初の緩和ケアはホスピス病棟を中心にターミナルケア(終末期医療)として行われて来ました。でも現在は違います。

病院内にホスピス病棟(緩和ケア病棟)や緩和ケア外来がなくても、少なくとも前述のがん拠点病院では緩和ケアが行われています。

では、緩和ケアとは何なのか。簡単にご説明致します。

まず病院内でチームを作ります。身体科(外科、消化器内科など)の医師、精神科の医師、薬剤師、管理栄養士、臨床心理士、理学療法士、作業療法士、医療ソーシャルワーカー、認定看護師などがそれに加わります。そして手術の行われない日を選んで、週に2日程度のラウンド(病院内の巡回)を行うのです。

がんによる痛みの問題、精神的な苦痛の問題、日々の食事やリハビリの問題などをお聞きして、それぞれが適切な対処を迅速に行っていました。お薬や放射線治療の問題でも構いません。社会的苦痛(差別や偏見)によるスピリチュアル(魂)な部分までサポートして貰う事が可能です。

担当医や看護師に申し出れば、気軽にケアを受ける事が出来ます。難しい手続きもありません。もしも通院されているのなら、緩和ケア外来をお訪ねになってみて下さい。

ご自分一人で悩まないで下さい。多くの経験を積んだ専門家が、最善のQOLをあなたにもたらしてくれる筈です。
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2014年11月11日

がんの知識|認定看護師


特別な教育を受けた「資格」を持つ看護師です。

制度としてはまだ最近の物です。これも医療法の改正に伴いスタートしました。各分野で専門的な知識を持った看護師を育成して、医療全般の質の向上を図る事を目的としていました。平たく言えば、細かな所まで手の回らない医師の代わりに、患者さんのフォローをさせる為の仕組みです。

資格を取る為にはその分野での実務を三年以上経なければなりません。看護師としては五年のキャリアも必要なのです。専門的に請け負う指定の医療機関で半年間の研修を受けて、ようやく試験に臨みます。

制度の発足当初は、志ある看護師が高額となる費用を自腹で支払って取得していましたが、今では病院側がその優位性を認め、全額を負担して、比較的モチベーションの低い看護師にも受けさせる様になりました。

手術看護、がん化学療法(抗がん剤)看護、摂食嚥下(せっしょくえんげ・飲んだり食べたり)障害看護、がん性疼痛看護、訪問看護、乳がん看護、緩和ケア、など、がんに関係する認定看護師も各病院で沢山働いています。

それぞれが特化した部分には、幅広い知識を得なければならない医師よりも、遥かに詳しい知識と情報を持っていました。

リンパマッサージや褥瘡(じょくそう・床ずれ)の問題、がんの痛みを和らげる疼痛コントロールに緩和ケア、患者さんの申し出があれば即応出来る体制を整えているのです。

ただ、一点だけ問題がありました。患者さんを自分の所有物と考える医師たちとの対立です。看護師は医者のアシストの役割をしていれば十分だ。自分の治療方針に余計な口出しはさせない。そんな歪んだプライドを持つ医師たちが、認定看護師の前に立ちはだかっていました。
posted by 風と空 at 10:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 病院 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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