2014年12月23日

がんの知識|費用(3)


利用できる制度「建て替えの負担を軽くする支援」

●高額療養費貸付制度

前述の高額医療費の手続きを保険者に対して行った加入者が対象です。これも予め申請を済ませておくことで、医療機関の窓口で支払う個人負担額(1~3割)の8割程度を無利子で貸し付けてくれる制度です。

●高額療養費受領委任支払い制度

この制度も各保険者への事前の申請が必要です。この手続きが行われていれば、患者さんは高額療養費に当たる部分を支払わなくて済みます。それに相当する額を保険者が直接あなたの治療を行う医療機関に支払ってくれるからです。ただ、加入している保険によっては、この制度の適応がない場合もありますのでご確認下さい。

●小児慢性特定疾患医療費助成制度

小児慢性特定疾患(がん、腎炎、糖尿病、ぜん息、など)の治療費が対象です。税額控除後の家族の所得に応じて支払う上限が定められています。その自己負担金額を越えた部分が助成されます。手続きは各市区町村の健康福祉センター、又は保健所担当課などで行って下さい。

●高度障害者、障害児医療費助成制度

心や体に重度の障害を持つ患者さんが医療機関で治療を受けた場合、その自己負担分(1~3割)を助成する制度です。各市区町村の福祉課で身障者手帳の交付を受けなければなりません。又、これとは別に保健所などで受けられる難病患者への支援制度もあります。

※障害者年金について

あなたの生涯が特定の要件を満たしていれば、厚生年金や国民年金から「障害者年金」を受け取る事ができます。過去5年間にさかのぼって請求できる場合もありますので、手術等で大きなハンディを負ってしまった時は、必ず地域の社会保険事務所に問い合わせてみて下さい。支給される年金の複数月分や過去請求額の1割の額を目安に、審査が面倒で厳しい手続きを代行してくれる社会保険労務士も数多くいます。但し、個々の能力にはかなりの差がありますので、依頼した労務士次第で資格が得られなくなるかも知れません。特に高額となる過去請求を行う場合は、「初診日」や「一定期間経過後の診断」など、所定の項目の照明が必須となりますので最低限の記録の整理に努めておいて下さい。

障害者年金の受給は「身障者手帳」とも「介護保険」とも直接的には関連がありません。全く違う手続きであると理解して下さい。

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2014年12月13日

がんの知識|費用(2)


利用できる制度「高額療養費制度」

●制度のあらまし

保険適応となる毎月の支払いが、決められた限度額を超えた場合に払い戻される制度です。入院と外来は分けて計算します。まずは、治療に関係するものは全て、必ず領収書やレシートを集めておいて下さい。(この制度以外にも確定申告で税額が控除される物があります。)

患者さんの所得や年齢(70歳以上か、未満か)によっても計算方法が異なります。医療相談窓口やがん相談支援センターで、前述の医療ソーシャルワーカーを紹介して貰って下さい、相談やアドバイスを受ける事に費用は掛かりません。

支払いは、原則として保険適応後の自己負担分(1割~3割)を、一旦は病院の会計窓口で行わなければなりません。その後に限度額以上の部分が保健機関から払い戻されます。但し70歳以上の患者さんの入院医療費は、高額部分を立て替える事無く限度額までの支払額で済む仕組みにもなっています。

又、経済的に困窮している場合などは、限度額を超える高額部分の一部を貸し付けてくれる制度もあります。しかし、医療ソーシャルワーカーに相談すれば、病院の支払いを分割できたりもしますので、お金の事ばかりに気を取られないでとにかく治療を優先して下さい。

さらに過去連続する12カ月の間に3か月間の高額医療費の適応があれば、4か月目からの限度額が半分程度に引き下げられる事になっています。

●手続き

・職場や市区町村で加入している健康保険(保険者)の窓口に申し出て、適応を受ける為の申請書を貰います。

・医療機関が発行した領収書(保険証を見せて自己負担分を支払った物)を貼り付け、必要事項を記入した申請書を保険者に送ります。※受け取る為の預金口座が必要です。
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2014年12月09日

がんの知識|費用(1)


お金についいて、もう少し具体的に見て行きましょう。

●健康保険の利かない費用があります

がんは治癒、あるいは治療が終了するまでに長い時間の掛かる病気です。がん保険などに加入していれば、現在は比較的早い段階で一時金を受け取れたりもします。しかし、長い目で見れば、最初の数年間の通院治療費でなくなってしまうかも知れません。長期戦を覚悟で、費用の見通しなども立てておくべきでしょう。

診察、手術、薬代の様な基本的な費用の他に、入院中は食事代(自己負担分)や必要な日用品代もお金が掛かります。又、個室を希望すれば差額(病院で異なる)は、全額を自己負担しなければなりません。退院すれば通院費(あなたやご家族の交通費も)やお見舞いのお返しなども考えておく必要があるでしょう。

●混合診療と先進医療

日本の場合、公的な保険が使える医療には制限があります。前述の保険医の資格を取り消された医師の診療所はまちろん、鍼灸院・接骨院・整骨院・整体・あん摩・指圧なども、治療として必要であると言う主治医の意見書などがなければ健康保険が使えません。

新しい薬や技術を使った治療も、公的保険給付の対象外となっています。又、それらの治療を自己負担で行う場合には、同時に受ける標準治療(入院費などの基本的な費用)も、混合診療と呼ばれて保険が利かなくなってしまいます。

但し、厚生労働省が認める「先進医療」だけは別扱いです。同時に受ける標準治療などの部分には保険が適応されます。(先進医療に掛る費用は全額個人負担)

●なぜ同じ医療を公的な病院で受けるのに保険が適応されないのか。

「先進医療」が保険の適応外となっているのには二つの理由があります。一つは開発されたばかりの治療なので投資費用が回収できておらず高額となる事。もう一つは症例が少ない為に、まだ効果があるかないかも断定できない事です。

つまりは先進医療がより優れた治療とは限らないと言う意味です。なおかつ、先進医療を希望する患者さんは、大前提として標準治療を終えていなければなりません。一般的な全ての治療を受けてもダメ、そう言う患者さんが対象となるのです。

少し矛盾がありますね。

大変に高額であるにも関わらず最初の敷居が高く、実際の効果も曖昧で、その
上、他に打つ手のない患者さんしか相手にされないのです。事実、その様な患者さんのご家族が問合せをしても、状態が悪過ぎる事を理由に門前払いされる事も珍しくはありませんでした。成功例を集めたい意図が見え隠れしています。

あくまで「先進医療」とは未承認の高額医療であると理解した上で、あなたの最終的な選択肢に加えるかどうかを検討なさって下さい。

※下記に掲載されていますが、膨大な数に上ります。がん治療以外のものも含まれています。

先進医療を実施している医療機関の一覧」厚生労働省

posted by 風と空 at 10:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 療養 | 更新情報をチェックする
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